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10年前に原稿というと、ほとんど原稿用紙に書いていた。
ところが今では文章書きのプロに限っていえば、ワープロの利用率は半数以上を占めるのではないか。
15字詰め更紙の原稿用紙に2Bの鉛筆という道具が、新聞記者の代名詞であった新聞社でも、みなワープロで原稿を書く。 ノートならば、紙だから鞄に無造作に入れても |
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確かに握りやすい。
筆圧の強い書き手にとって、細身の筆記具は芯がおれたりして、手になじむといことがほとんどなかった。 手にとって見たが、購入の動機とはならなかった。「弘法筆を選ばず」とはいうが、達筆家の諺であり、普通の、いや
それ以下の者には、文具を実際手に取って紙に書いてみることが絶対必要である。
握った感じというのは大事なことだ。本当に、すらすらと文章が書けるような気がしてくるから不思議なものだ。
しかし、文は道具では変わらない。すらすら出てくるような感じで文が書けるようならば、何もこんなに苦しむことはない。
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井上陽水は『心もよう』で、寂しくラブレターを書く時は「青い便箋に黒いインクが似合う」と歌った。
これを聴いたとき、目を開かされた。紙の色とは深い関係があるものだと。 |
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クリップに命があったなら、みながみな「本当に辛いよ」と唱和するだろう。 |
裏技は、白抜き文字を書けること。 |
鉛筆で、仕事をしているうちは、消す道具は消しゴムだけでよかった。
インクの必要な仕事であっても、砂消しゴムまででよかった。 |